2023年中学受験の出願状況|サピックス速報と御三家の倍率

「2023年の中学受験で、志望校には何人が出願したのだろう」「サピックスの出願状況は今も見られる?」と調べる保護者もいるでしょう。2023年度の出願状況を確認するときは、SAPIX小学部の「出願者数速報」と、当時の記事・学校が公表する過去の入試結果を区別して参照することが大切です。現在公開されている速報ページを、そのまま2023年度の固定データと考えてはいけません。

2023年1月24日付の入試報道によると、東京の男女御三家では、開成1,289人、麻布918人、武蔵601人、桜蔭629人、女子学院700人、雙葉401人の出願が報じられました。ただし、この人数は学校への出願者数であり、サピックスに通う生徒だけの人数ではありません。この記事では、2023年度の数値とその出典、出願倍率の計算方法、過去の出願動向を受験校選びに使う際の注意点を整理します。

サピックスの「出願者数速報」で分かることと2023年データの探し方

出願者数速報は学校ごとの状況を調べるためのページ

SAPIX小学部は公式サイトに「出願者数速報」を設けています。確認したページには、学校種別(男子校・女子校・共学校)、都道府県、五十音などの検索項目があり、情報を随時更新する旨の案内が表示されています。特定の学校の出願動向を確認したいときの入口になるページです。

ただし、このページの存在だけでは、2023年度の最終データを現在も同じ画面から一括閲覧できるとは確認できません。過去の数値を引用する場合は、対象年度と公表時点の分かる記録を使いましょう。検索画面に別年度の値が表示されても、「2023年度」と明示されていなければ2023年の数字として扱わないことが重要です。

2023年度の数値は当時の報道と学校公式結果で照合する

2023年1月24日付のリセマムの記事には、東京の男女御三家について、募集人員と出願者数、前年との増減が掲載されています。また、開成中学校の公式「過去の中高入試結果」には、2023年度の出願者1,289人、受験者1,193人、合格者419人が掲載されています。武蔵中学校の公式「入試データ」でも、同年度の募集定員160人、出願者601人、受験者579人、合格者186人を確認できます。このように、当時の記事と入試後に確定した学校の公式記録を見比べると、数値の意味を判断しやすくなります。

なお、本記事で扱う「2023年度入試」は、2023年2月に実施された東京の6校の中学入試です。地域や学校によっては前の暦年に入試を行う例もあるため、「2023年度入試」と「2023年中に出願した入試」を同一視しないようにしましょう。2023年中に出願が始まった2024年度入試の情報とも区別してください。

2023年の中学受験出願状況|東京男女御三家の志願者数と倍率

2023年度の募集人員・出願者数・出願倍率一覧

以下は、2023年1月24日付のリセマムの出願状況記事に掲載された、東京の男女御三家6校のデータです。出願倍率は掲載された出願者数を募集人員で割り、小数第3位を四捨五入して小数第2位まで示しました。「出願倍率」であり、入試を実際に受けた人の「実質倍率」ではありません。

学校 募集人員 出願者数 出願倍率
開成 300人 1,289人 4.30倍
麻布 300人 918人 3.06倍
武蔵 160人 601人 3.76倍
桜蔭 235人 629人 2.68倍
女子学院 240人 700人 2.92倍
雙葉 100人 401人 4.01倍

資料の対象は2023年度の各校の該当入試です。6校については2023年1月24日付の記事で出願倍率が確定と報じられていますが、その時点では出願を受け付けている学校もありました。他校と比較する場合は、同じ締切後の数字か、同じ入試区分かを確かめる必要があります。

2022年度との比較では増加した学校と減少した学校がある

同記事では、2022年度から2023年度にかけて、開成の出願者数が83人増、桜蔭が72人増、雙葉が20人増となった一方、麻布は16人減、武蔵は39人減、女子学院は69人減と報じられています。すべての難関校が同じ方向に増減したわけではありません。

例えば開成は2022年度1,206人から2023年度1,289人へ増えています。学校の公式記録でもこの2年の出願者数を確認できます。ただし、一年の増減だけで「翌年も増える」「出願者が減れば合格しやすい」と予測することはできません。募集人員、入試日、受験者層、併願の組み合わせが変わり得るためです。

出願倍率と実質倍率は違う|2023年の数字で確認

出願倍率は「出願者数÷募集人員」で計算する

出願倍率は、願書を出した人数を募集人員で割った値です。例えば2023年度の開成では1,289人÷300人=約4.30倍、桜蔭では629人÷235人=約2.68倍です。これは募集枠に対する出願の多さを表しますが、そのまま合格の確率を示す数字ではありません。

入試当日には欠席者も出ることがあり、学校が募集人員より多く合格者を発表する場合もあります。また、複数回入試を行う学校では、同じ受験生が複数の回に出願することもあります。学校ごとの延べ出願者数を単純に合計しても、地域全体の受験生の実人数にはなりません。

実質倍率は「受験者数÷合格者数」で計算する

実質倍率を考えるときは、実際に受験した人数と合格者数を用います。開成中学校の公式発表によれば、2023年度は出願者1,289人、受験者1,193人、合格者419人でした。したがって実質倍率は1,193÷419=約2.85倍で、出願倍率約4.30倍とは異なります。

桜蔭についても、2023年2月3日付の入試結果報道では出願者629人、受験者607人、合格者290人が示され、実質倍率は607÷290=約2.09倍です。出願者数だけを見て入試の厳しさを判断すると、受験当日の状況を正確につかめません。

学校・2023年度 出願倍率 実質倍率
開成 4.30倍 約2.85倍
桜蔭 2.68倍 約2.09倍

実質倍率も「合格できる確率」の単純な換算には向きません。各校に出願する受験生の学力層や試験の相性が異なるため、倍率が低い学校ほど合格しやすいとは限らないからです。

2023年の出願状況を志望校・併願校選びにどう生かす?

過去の出願者数は「人気の動き」を知る資料として使う

2023年度のデータを見返す価値は、特定の学校への出願が増減した事実を確認できる点にあります。ただし、これからの受験では2023年度だけでなく、直近の募集要項、複数年の志願者数、各入試回の結果を併せて確認する必要があります。過去の倍率が高かったからという理由だけで志望校を外す必要はなく、逆に倍率が低かったからといって安心校とみなすことも適切ではありません。

入試回・日程・募集人数をそろえて比較する

同じ学校でも、午前と午後、1回目と2回目、一般入試と帰国生入試では募集人員や志願者の動きが違います。たとえば「A校の第1回」と「B校の第3回」を比較するなら、入試日・募集人員・出願締切・複数回の受験可否などの条件も見なければなりません。学校全体の出願数だけで、個別の入試回の難しさを推測することは避けましょう。

最終的な受験校は学力・通学・入試日程で判断する

保護者が出願状況を見て不安になった場合は、まず「その数字が出願途中か締切後か」「募集人数は何人か」「実際の受験者・合格者は公表されているか」を確認しましょう。そのうえで、模試の結果、過去問の得点傾向、通学負担、本人の希望を総合して判断します。速報の小さな増減だけで直前に併願計画を変更すると、準備してきた受験校の対策が不十分になるおそれもあります。

まとめ|2023年の出願状況は出典と倍率の定義を確かめる

2023年度の中学受験の出願状況をサピックスの情報から調べるときは、まずSAPIX小学部の公式「出願者数速報」を確認し、過去年度の数字については当時の資料や学校公式の入試結果で裏付けることが重要です。2023年度の東京男女御三家では学校によって出願者数の増減が異なり、出願倍率と実質倍率にも差がありました。

出願者数は学校への出願状況を表すもので、サピックス生だけの出願人数ではありません。過去データは志願動向を理解する材料として利用し、実際の受験校選びでは、受験する年度の正式な募集要項と本人に合った併願計画を優先してください。

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